陣中日誌（第008回）｜蒼き革命のヴァルキュリア（蒼ヴァル）

記録者

ヘレナ/ブルム

第008回乱世の覇王クローディアス

「ワシがルーシ帝国皇帝、
クローディアスである！！」
「オマエのものはワシのものだ！
しめ上げて、全部ウバっちゃうぞ！」
「でもな～、ユトランドには強くてカワイイ
ヘレナちゃんがいるしな～、ヤラレちゃうかもな～」
「ヴァルえも～ん！
た～す～け～て～！！」
「も～、しかたないなぁ、クローディアスくんは……」
…………へレナ、何してるの？
ん？　アフレコごっこ。
わりといいセンいってると思うんだよね～！
けっこう似てない！？
会ったことないでしょ、僕たち……
というわけで、今回はルーシ帝国皇帝クローディアスについて
お話しようと思います。
ユトランドにいろいろとモノが入らないようにしてる、
嫌なヤツなんだよー！！
以前、お伝えした『ＢＲｕＦＨ（ブラフ）包囲網』は、
彼が主導したとも言われています。
このような搦め手も使えば、圧倒的な武力による力押しもする――
豪胆にして狡智、それがクローディアスという男の評です。
でも、ユトランドをイジめてるのはムカつくけど、
小さな王国だったルーシをここまで大きくしたのは、
素直に感心しちゃうな。
そうだね。
彼の代の、しかも10年ばかりの年月だけで、
ルーシを『帝国』にまでしたんだから、
間違いなく時代の英雄ではあるだろうね。
それにはやっぱり、これまで話してきた
『ヴァルキュリア』の存在は大きいよね……
それは間違いないよ。
だからこそ、僕ら『アンチ・ヴァルキュリア部隊』が
結成されたわけなんだから。
……そもそも、ヴァルキュリアはなんで、
クローディアスに従ってるんだろうね？
確かにそうだね。何でなんだろ……？
中学二年生のころに書いた蒼いポエムをたてに脅されてるとか？
ヴァルキュリアに義務教育ってあるのかな……？
そもそも、蒼いポエムってどんなの？
ボクは現世（セカイ）に縛られた堕天使（エンジェル）。
この身を焼く蒼い炎（ブルー・フレイム）は、
ボクが背負った十字架（カルマ）――
でも、それも仕方ない。
だってボクは、神を裏切ったのだから――
これはキツい……
こんなのたてに脅されたら、確かに従っちゃうかも……