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いらっしゃいませ!
(キリッ)
陣中日誌へようこそ!!(キリッ)
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えと……へレナ?
どうしちゃったの?
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今回はマジメな話、するんでしょ?(キリッ)
ワタシ、学んできたんだよ!(キリッ)
そういうときは、こうするといいんだって!!(キリリッ)
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(また、変な方向に向上心が働いちゃったな……)
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そ、それじゃ、今回は僕たちが関わっている、
後々
『奇跡の解放戦争』と呼ばれることになる戦いについて、
お話するよ。
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ドキュメンタリー『奇跡の解放戦争』(キリッ)
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ユトランドは燃えているか!?(キリッ)
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……ねえ、ヘレナ。
そろそろ、そのノリやめない?
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え~? マジメな話するのに必要なんでしょ?
やめちゃってダイジョブなのぉ?
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ヘレナならそのままでも大丈夫だよ(ニッコリ)
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そう?
じゃあ、フツーな感じでやるね!
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それじゃあ、フツーにマジメな感じで、
『奇跡の解放戦争』について説明するね!
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そもそも、ことの発端は前回お話したラグナイトによる産業革命、
いわゆる『蒼き革命』によってラグナイトの価値が上がり、
奪い合いが始まったことによるんです。
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すっごく強い国が他の国に攻め込んでラグナイトを奪っちゃう、
そんな悲しい時代になっちゃったんだよね……
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ただし、僕たちの国『ユトランド王国』が置かれた状況は
またちょっと特殊でして……
実際に攻め込まれたりはしてないんです。
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受けたのは、後世で『BRuFH(ブラフ)包囲網』と
呼ばれることになる列強4国による経済封鎖。
これにより、主にラグナイトの供給を断たれたユトランドは、
どんどんと苦しくなっていきました。
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ワタシたち、なにも悪いコトしてないのにぃ!
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なぜ直接侵略をしてこなかったのか……
一説には、『蒼き革命』から50余年たち、
ヨーロッパにおける国際秩序が進んだ結果、
大義もなく侵略戦争をしかけることが難しくなったから、
と言われています。
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ワタシたちユトランドがちっこくて弱っちいから、
戦争をしかけるまでもなく、ちょっとシメあげれば、
すぐに「ごめんなさい」してくるってバカにされてた……
なんて話もあるんだよ。ホント、あったまきちゃうよね~!
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ただ、その話はあながち間違ってはいないんだよ。
困窮を極めたユトランドは「もう列強に屈してしまおう……」
そんな雰囲気にもなっていたからね。
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しか~しっ!
そんな“フインキ”をふっとばした人が現れたの!!
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それが、我らがアムレート隊長で~す!
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アムレート・グレンケア。
咒術師にして、ユトランド陸軍に所属する軍人。
隊長を務める
『ヴァナルガンド』の創設には、
アムレートさんの強い働きかけがあったと言われているね。
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「ユトランドは悪くないんだから戦おう!」って声をあげた人の
1人なんだよね、隊長は。
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うん。だからこそ部隊の創設を強く主張したんだろうね。
何せ、戦おうとしている
『ルーシ帝国』には、
死神と畏れられている
ヴァルキュリアがいるんだから……
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『ヴァナルガンド』の正式名称は
『アンチ・ヴァルキュリア部隊』だもんね!
さらに、このヘレナちゃんも所属しているし!!
ヴァルキュリアなんてチョチョイのチョイだよ!!
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フフッ、頼もしいよ、ヘレナ。
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とまあ、ユトランドをイジメてきた列強の中で、
中心的だったルーシ帝国にヤり返して、
同じようにイジメられ、支配されてた国を解放していったのが、
あとで『奇跡の解放戦争』って呼ばれる戦いなんだ。
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その『奇跡の解放戦争』を追体験するのが、
『蒼き革命のヴァルキュリア』なんです。
決して、平坦な道のりではありませんでしたから……
どんなことがあったのか、それは皆さんの目でお確かめください。
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アムレート隊長には……その……
ちょっと変な噂もあったりするしね……
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変な噂? なにそれ詳しく!!
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あくまで噂だけど……その……
強く開戦を望んだのは、
復讐のためだとか何とか……
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え~? ホントにぃ?
そんな噂、ワタシぜんぜん知らなかったよ……
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ちょっと、隊長にホントかどうか聞いてくるね!!
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ダダダダダッ――
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ちょ、ヘレナ……!? 行っちゃった。
隊長が正直に答えてくれるはずないのに。
ヘレナは相変わらずまっすぐだなあ。
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実はアムレート隊長、歴史上『大罪人』とされているんです……
それが噂と関係しているのかどうか……
その“真実”も、皆さんの目で確かめてくださいね。