序盤ストーリー紹介

征暦1935年3月6日。快晴。
連邦領の平和な花畑に佇む戦車、ハーフェン号の車長ハッチから
身体を出して手帳にメモを取っているのが、
レンジャー部隊であるE小隊小隊長のクロード・ウォレスである。
ハーフェン号に寝転がっているのは、同小隊の切り込み隊長であるラズ。
一見戦争とは無縁にも見える、のどかな景色の異変をクロードが敏感に察知する。
いわゆる「風のお告げ」である。

攻勢準備砲撃の間に有利な配置を整え、反撃の体制を整えるE小隊。
やがて戦車を基幹とした帝国軍が姿を現し、E小隊の面々はそれを迎え撃つ。
精鋭のレンジャー部隊らしく危なげもなく帝国軍を撃破するE小隊だったが、
クロードの目には戦闘で荒れ果てた花畑の悲しい景色が写っていた。

帝国軍を撃退したクロードたちを待っていたのは、
帝国への一大反攻作戦「ノーザンクロス作戦」の発動を告げる新たな司令であった。
帝国の虚を突く形で反攻を開始した連邦軍は
破竹の勢いで帝国領内を進撃し始めたが、
古い城を改造した急拵えの敵要塞と、そこに据えられた重砲が
クロードたちの行く手を阻む。
味方砲兵の援護が来るには1週間はかかる状況だが、
ノーザンクロス作戦の成否はまさに進軍速度にあることを理解している
クロードとミネルバは、援護無しでの要塞強襲を決意する。

危険を承知で要塞攻略を急ぐのは、もう一つ別の理由があった。
ミネルバの副官・クリステルから告げられた衝撃の情報。
彼らの祖国、ガリア公国に帝国が進行したのだ。
遠く離れた祖国のため彼らにできること。
それは一刻も早くノーザンクロス作戦を完遂するしかない。
戦争を終らせる。そのために彼らは祖国を離れエディンバラ軍に志願したのだ。

支援砲撃なしでの攻撃を開始したものの、
要塞の堅い守りの前に攻めあぐねるクロードたち。
そこへ予期せぬ援軍が新兵器「擲弾砲」をひっさげて現れる。
レイリィ・ミラー。ビンランド合衆国の大学へと進学した、かつての仲間であった。
ラズたちとの再会を束の間喜ぶレイリィ。しかしクロードが挨拶に訪れると、
顔色の変わった彼女は手痛い挨拶をするのだった。

To Be Continued